農耕(農業)はなぜ始まったのか?英検1級の問題から考えたことと重要単語のまとめ
【スポンサーリンク】
今日は、英検1級の長文読解問題で定期的?に出てくる狩猟採集民 (hunter-gatherer)と農耕民 (farmer) についてです。
人類は約600万年ほど狩猟採集をしており、ここ11,000年で農耕、牧畜をするようになりました。
これは人類史上で非常に重要な変化 (pivotal transition) で農業革命と呼ばれています。
人口は飛躍的に増大し、文明が発生し、国家を形成する (state formation) ようになりました。
農耕の始まり
「農業ってどうして始まったんだと思います?」と、何人かの人に聞いてみました。「歴史上ある時期にものすごく寒くなって、植物や動物など食べ物がなくなったから」と答えた方がほとんどでした。(協力してくれた方、ありがとうございます😊)
農業は氷期(glacial age) が終わってから始まりました。
*ちなみに調べてみると、氷河期と書いてある記事と氷期と書いてある記事があります。氷河期と氷期は違うそうなのですが、この記事では氷期にしたいと思います。
氷期が終わり、温暖期と寒冷期を繰り返しながら世界は暖かくなっていきました。温暖期の間に狩猟採集で人口を増やし、寒冷期が始まると、増えた人口の食べ物を確保するために農業が始まりました。
世界中様々なところで農業が始まりましたが、最初の最初は 肥沃の三日月地帯 (Fertile crescent) で始まったとされています。
寒冷期から温暖期になるとまた狩猟採集社会に戻る人たちもいたようです。寒冷期になるとまた農耕を始める。。
なにはともあれ、農業は現代まで残っています。
何かしら、農業をしなくてはいけない理由があったのだと思います。
例えば、
人口が増えすぎて、狩猟採集だけでは支えきれなくなった。
一度技術が進んでしまったら、戻ることはできなくなった。
などなどです。
とにもかくにも農業は現代まで続いています。
現代にも狩猟採集民はいる
英検1級ではヤノマミ族 (Yanomami) についてもちょくちょくでてきます。ヤノマミ族とは、南アメリカに現存する狩猟採集民の名前です。固有名詞なので彼らを知らなくても問題は解けるのですが、知っていると問題を解く負荷が減り?楽しみが増えますよね。
彼らヤノマミ族についてインターネットで調べてみると色々びっくりする情報が出てきます。興味のある方は調べてみてください。
一番最近見たヤノマミ族に関するニュースは、ヤノマミ族のある部族の首長さんが新型コロナにかかり亡くなった、というものです。
亡くなった首長さんの遺体はすぐに当局によって公衆衛生のガイドラインに沿って然るべき手段で埋葬されました。
しかし、その部族のメンバーが遺体返却を求めて拉致事件を起こしたのです。
首長さんの遺体はどうやって掘り返したのかは調べ切れていないですが、無事?部族に返却されたそうです。
他の狩猟採集民としては、北アメリカにも定住をしない狩猟採集民がいるという記事を雑誌で読んだことがあります。
写真の中で彼らはジーパンを履いてiPhoneを持ってFacebookをやっていました。
現代社会や技術と接点があるにもかかわらず、彼らは狩猟採集の生活を選んだのです。
英検1級の学習者の中には過去問(だったかな?)の長文問題に出てきた、あるアフリカ狩猟採集民の名言「モンゴンゴの実がこんなにあるのにどうして農耕しなくちゃいけないんだ」に衝撃を受けた方もいらっしゃるかと思います。
これは、「どうして農業をやらないのか」と質問したところ返ってきた返答だそうです。
農業をする必要がないならしなくていいのです。
農業が始まって科学技術が進歩した、という点は素晴らしいです。
化学物質やプラスチックの普及 (proliferation of compounds and plastic) がない生活になんて戻れないでしょう。
ただ、農業にはデメリットもあります。
- 階級ができちゃった (social class formation)
- 労働時間がめっちゃ増えた
- 腰が曲がった
- 摂取する食べ物の種類は減り、低栄養になった
以上がぱっと思いついた農業が始まったことのデメリットです。
狩猟採集民と農耕民、どっちが優れているか、という答えに答えはないような気がします。そんな質問をすることにも意味がないように思います。世界にはいろいろな考え方の人間がいるのですから。
それが多様性 (diversity) なのでしょう。
まとめ
本日の英単語です。
hunter-gatherer 狩猟採集民
farmer 農民
pivotal transition 重大な変化
glacial age 氷期
fertile crescent 肥沃の三日月地帯
Yanomami ヤノマミ族
proleferation of compounds and plastic 化学物質とプラスチックの普及
social class formation 社会階級の形成
diversity 多様性
Love, カピバラ